お礼の短編、なんかを書いてみる。
苦情は受け付ける！
つっこみも受け付ける！

しとしとしと…静かに雨が降る

誰も居なくなった教室に一人、ぼんやり外を眺めている

分厚い雲が空を覆って、酷く憂鬱な気分になる

なんで自分はまだ残っているんだろう

こんな日は早く帰って、寝るに限るのに

そうだ、早く、帰ろう

そう思ってゆっくりと席を立つ

ガラッと勢いよく扉が開いた

扉の前に居たのは、赤い髪と金の瞳を持つ、唯一の心友だった

「あ、やっぱりまだ残ってたんだ」

彼はにっこりと笑うと、こちらへ近づいてきた

「すばるん、帰ろう。つーちゃんも待ってるし」

言われるまま、鞄を手に教室を後にする

そして階段を降りると赤茶色の髪をした、親友が待っていた

「昴琉ーおっつかれー」

彼もまた笑顔で近づいてくる

いつの間にか憂鬱な気分が消えていた

靴を履き替え、外に出るとすでに雨は止んでいて

雲の隙間から光が差し込んでいた

ぼんやりとその光景を見ていると、先に歩いていた二人が振り返り

僕を呼ぶ

あぁ、そうか僕はこの二人を待っていたんだ

なんだかくすぐったい感覚がして、自然に笑顔になる

僕は急いで二人の元へ駆けて行った